2015年3月21日土曜日

目の前の一人ひとり、一つひとつのことと向き合っていれば~『インクルーシブシアターを目指してー「障害者差別解消法」で劇場はどうかわるか』を読んで~


大阪・堺市にある『国際障害者交流センター ビッグ・アイ』において、障がいのある人が芸術・文化を通して社会参加や自立を図るための事業企画・プロデュースに携わっている鈴木京子さん。

当初は「“福祉”や“障がい者”との接点がなかった」という鈴木さんが試行錯誤しながら積み重ねてこられた15年・・・鑑賞サポートの経験やノウハウをはじめ、感じ思い考え行動されてきたことを『インクルーシブシアターを目指してー「障害者差別解消法」で劇場はどうかわるか』(ビレッジプレス発行)という本に書き綴っていらっしゃいます。


本について、出版社『ビレッジプレス』のホームページ
『国際障害者交流センター ビッグ・アイ』のホームページ
ビッグ・アイで取り組んでいる鑑賞サポート


障がいのある人が芸術・文化を楽しむためには設備が整っていないといけないのか・・・確かに、設備などハード面も大切ですが、はじまりは“気持ちや思い、願い”なのだと思いました。

「この舞台を楽しみたい」同じ気持ちでつながって、同じ場所に集った人たちが一緒に舞台を楽しめるように・・・耳が聞こえない人はどう楽しむのだろう?目が見えない人は?もし楽しめない人がいるのなら、それはどうしてなのだろうか、そのために何をすればいいのか、何ができるのか・・・と考えてみる。自分ひとりで楽しむよりは、そこに集うみんなで楽しめたほうが楽しいはずだから。

本を読んで、鈴木さんが出会う目の前の一人ひとり、そして一つひとつの出来事と丁寧に向き合ってこられたからこそ、今があり・・・さまざまな人たちとつながりながら、取り組みをされていて、今もなお、育んでいらっしゃいます。

私もそういうふうに、一人ひとりと、一つひとつのことと、丁寧に向き合いながら、生きていきたいなあと思いました。


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