2016年11月14日月曜日

それぞれの立場を想うこと


どうにもならない、現実。自分の“理想”や“当たり前”と異なる価値観・出来事に対して非難する。目の前の現実が“当たり前”になって麻痺する。理想だけでは生きられない、それぞれの現実を抱えている。自分の“理想”や“当たり前”が打ち砕かれた時、自分の価値観、やっていることの意義を問い直す。さまざまな経験、出会い、交流によって、個人も、集団も、影響を与えながら、変わっていく。

そんな、さまざまなことがありながら。それでも、生きている、生きていく。自分が登場人物だったら、どうだろうか?それぞれの登場人物に寄り添いながら、そんなことを考えた2時間30分でした。SENDAI座☆プロジェクト公演『エルドラド ホテルアメリカーナ~TV報道クルー達の24時間』へ。

◎SENDAI座☆プロジェクト
http://www.sendaiza.jp/

舞台はホテルの一室、登場人物は内戦取材するTVクルー。「報道とは?」「その取り扱われ方とは?」「視聴者に伝えられるものとは?」「自分の仕事とは?」「個人の感情は?」「人命が危うい中で、どう行動するのか?」・・・カメラマン、制作スタッフ、キャスター、フリーフォトジャーナリストなど、さまざまな立場・状況・価値観・経験の人たちの葛藤が描かれていました。

『SENDAI座☆プロジェクト』とは、「仙台発の演劇カンパニーをつくろう」「仙台のどまんなかに演劇専用の小劇場をつくろう」という思いで、2007年に設立されたプロジェクト。東日本大震災後まもなく、2011年春より、仙台から東北の状況も含めて自分たちの演劇を外へ発信する公演を展開しています。

尼崎・ピッコロシアターは、東日本大震災における復興支援の一環として、仙台の演劇人の活動を支援する目的で、『SENDAI座☆プロジェクト』公演を2011年秋にスタート。毎年、実現しています(残念ながら、来年はなしで、次回は再来年とのこと)。

◎ピッコロシアター
http://hyogo-arts.or.jp/piccolo/