2020年2月2日日曜日

企画展覧会「about me 3~“わたし”を知って~ stories」


企画展覧会「about me 3~“わたし”を知って」。2017年に1回目が開催されて、今年で3年目です。1年目から、取材、パンフレット制作に関わらせていただいています。

1回目の開催時から、作品だけではなく、その作品の向こう側にいる作者や取り巻く人たち、日々の暮らしなどを多面的に捉えて、丁寧に展示しています。

作品を募って、展示のために集めて展示しているのではなく、参加事業所のスタッフも実行委員となって、各参加事業所を訪問しながら、たくさん対話を重ねてこられました。

事業所の普段の様子を見学し、スタッフから作者を紹介してもらい、作者のことやその方がつくったものについてお話をうかがいます。

作者は、どんな人なのか? 何を描いているのか? どんなことを表現しているのか? 作者にとって、表現することはどんな意味があるのか?

などお話をうかがって、「こうかもしれない」「ああかもしれない」と想像しながら、「ほかの事業所ではこんなことがあった」と経験も交えながら、その場に集まったみんなで対話を重ねていきます。

その作者のそばにいるスタッフも「こうなのかもしれない」「そう捉えることもできるんだ」と、その作者や作品について再発見することもありました。

そんな場面に立ち会わせていただいて、改めて。1回目開催時の展覧会後記に「about me」を企画したビッグ・アイの鈴木京子さんが書き綴っていた、こんなメッセージが響いてきました。



私が見ていた「作品」は、表層的な結果でしかないことにも気づかされました。



作品には、作者のそばにいるスタッフが書き綴った、作者や作品を紹介するテキストが添えられています。

表現することを通して、自分の気持ちを外に出せるようになったり、自分の感情を昇華させたり、「こんなことをしてみたい」という気持ちにつながっていたり。まわりにいる人たちにとっては、作者の過去を知ったり、見ているだろう世界に触れたり、小さな変化を読み解くきっかけになっていたり。

毎日は楽しいこと、嬉しいことの連続ではなく、生きていれば、いろいろなことがあります。そんな日々も乗り越えながらの今、築いてこられた関係性があって、作者のそばにいる、事業所のスタッフの方々のことも見えてきます。

今を生きる人のこと、人生、記憶、人と人との関係性、他者へのまなざしなど、さまざまなことを感じ思い考えられる展覧会です。

企画展覧会「about me 3~“わたし”を知って~ stories」は2020年2月3日(月)まで。詳細はこちら↓
https://www.facebook.com/aboutmeusual/