展覧会鑑賞後、出展者や創作風景を紹介した映像を観ながら感じました。堺市立健康福祉プラザで開催中の「sakai ARTcation 2024」(障害のある方々の芸術作品公募展)へ。
堺市内に在住・在学・在勤の障害のある人から公募した作品を中心に、「ドットアートキャラバンプロジェクト」に関わるアーティストの作品も展示されています。それぞれの「好き」「これを表現したい!」というエネルギーに満ち溢れた作品ばかり、その一つひとつがそれぞれに「見て!」と声をかけてくれるような展示でした。
たとえば・・・ある作者は“もじゃもじゃ鬼”を描いていました。みどりの、もじゃもじゃで。かわいいのに、鬼だからやっぱりこわくもあって、でもやっぱりかわいいから、ずっと前に立って見ていたいくらいになりました。
ある作者の好きな物が描かれたコミュニケーションボードには、“まごのて”がありました。「作品名は“好きな物”となっている中での、渋いチョイス!」「作品名はご本人がつけたのかな? その“まごのて”は好きなのか? 必需品なのか? どんなふうに使っているんだろう?」と想像が膨らみ、その人にお会いして尋ねてみたくなりました。
ある作者はJR阪和線が好きということで、その車両の造形物を。運転席にも入れるようになっていて、音とかもなりそう。運転している様子が思い浮かぶようでした。
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公募展名の「ARTcation(アートケーション)」とは、「アートでコミュニケーション」の略・造語とのこと。“コミュニケーション”のきっかけ、機会、場になっているのです。
作品展を見て刺激を受けて、自分の表現を作品にして応募したくなる。作品展に向けて日々の中で少しずつ創作することが楽しみになる。創作する過程では、いろんな人たちとのやりとりが生まれる。作品展に応募して、作品が展示される。作品展を見に行く=外出のきっかけになる。作品展を見に行くと自分の作品が展示されていて嬉しいし、ほかの人たちの作品から刺激を受ける。知っている人はもちろん、いろんな人に見てもらえ、見た感想も伝えてもらえる。その場で出会った人と作品を介して、自然にやりとりが生まれる。ここでの出会いがきっかけで、「ドットアートキャラバンプロジェクト」の展示に作品を出展することになった出展者もいる。つくったものが、どこかで、知らない誰かを励ましている。その場には行けなくても、作品を展示していることで、いろいろな話を人づてに聞いたり、SNSで知ったり。同時進行で、一人ひとり、さまざまな日々があって。・・・そんな日々を11年も積み重ねてきた人たちもいて。
もっと、もっと。いろんなコミュニケーションが生まれているんですよね。堺市立健康福祉プラザの大内さんやドットアートキャラバンプロジェクトの玉登さんのお話をうかがいながら。そんなことを受けとりました。
開催は明日10月27日(日)まで。詳細はこちらからどうぞ。
http://www.sakai-kfp.info/CMS/06885.html
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片山工房のメンバーさんの作品が展示されたコーナー「guest ART museum」があります! ぜひ、お立ち寄りいただけると嬉しいです。
2024年10月26日土曜日
だから、“ARTcation”なんだ。
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